Imagine Cup 2017 日本予選大会決勝に出場してきました!
Imagine Cup 2018 カントダウン連載の2日目は、昨年のImagine Cup日本大会ファイナリストの奥村さんの体験談です。
こんにちは。MSPの奥村(@okkunokkun18)です。
MSPではImagine Cup日本大会のPR活動も行っていましたが、自分たち自身も世界大会に出場すべくサービスを開発して日本大会に出場していました!! 結果は残念ながら世界大会に進むことはできず… しかし、出場して本当に良かったと思います。
Imagine Cup とは?
マイクロソフトが学生に向けて力を入れてるプロジェクトの一つに Imagine Cup と呼ばれる世界最大のITコンテストがあります。
日本だけでなく世界中の学生が何かしらの課題を解決するためにIT技術を用いてプロダクトを開発をするのですが、 通常のハッカソンと違って長期戦で(応募から日本大会決勝までは3ヶ月間!)、日本大会で優勝すると世界大会に行くことができます。 この大会はビル・ゲイツがマイクロソフトにいた頃から始まったもので、今年でもう15回目。歴史ある大会です。
コンセプト
僕たちが制作したのはBOTIOというプロダクトで、コンセプトは「ボットがパーソナリティをつとめるラジオ」です。 ある程度会話のテンプレートが決まっているラジオなら、ボットがDJをやることもできるのでは?と思って開発を進めました。
BOTIOでは "Aiko" という仮想的なパーソナリティが司会進行をつとめます。ややツンデレです。
使い方は非常にシンプルで、デスクトップのクライアントアプリを立ち上げるだけ。 「本日のトピック」という形でお題が提示されるので、時々ラジオ局にはがきを投函する感覚でコメントを投稿すると、"Aiko" が喜びます。
テクニカルポイント
開発を進める中で特に拘った技術的なポイントは次の3点です。もちろんバックグラウンドは Azure を使っています。
1. Recommend System
ラジオは曲をかけたりニュースを読んでくれたりしますよね?この選曲とニュース読み上げ部分のパーソナライズを実現しました。
2. Response Generator with NLP
自然言語処理を使ってボットがリスナーの投稿に対して自然な応答を返せるように工夫を重ねています。
3. Automatic Scenario Generator
ラジオのシナリオを解析し、全自動でラジオの台本のようなものを生成するようになっています。
ちなみに "Aiko" の声は Microsoft Cognitive Service の Bing Speech API を使っていて、クライアントアプリは Electron で制作しています。
プレゼンテーション & デモ
発表は、僕と自分たちで開発したボット "Aiko" が英語で会話しながら進めていくという構成で、会場の笑いを誘っていました。
t.co3番目はBOTIO。
— 戸倉彩@職業「戸倉彩」をはじめました (@ayatokura) March 22, 2017
Bot がパーソナリティをつとめる、ユーザーにパーソナライズされたラジオ。Microsoft Student Partnerのメンバーの学生さん達の作品です。#MID17JP #ImagineCupJP #bot #radio pic.twitter.com/CYdf4zxrcY
#mid17jp
— Katsura (@kazekaoru5gatu) 2017年3月22日
BOTIO 岐阜高専 首都大学東京 東京工業大学チーム
なんとバーチャル DJ 付きのInternet Radio !
パーソナライズしたラジオ番組を作ってくれる。リコメンエンジン、自然言語処理、自動シナリオGeneratorの組み合わせ。
デモは Surface にアプリをインストールしておき、それを再生するという形で行いました。 説明時に使用するポスターも用意し、多くの方に BOTIO を楽しんでもらえるよう、工夫を凝らしました。 審査員の落合陽一さんにも体験してもらいました。
実際に出場してみて、感想
奥村 : クライアントアプリ、UI/UXを担当
チームメンバーの2人には「こうすればできるっしょ」と随分な無茶ぶりをして申し訳なかったです笑。MSPの他のメンバーにもたくさん応援してもらって、このチームでアメリカに行けなかったのは悔しいですが、やっぱりチームで物事を進めていくのは楽しいものだな、と再確認しました。
西中 : バックグラウンド周りを担当
ImagineCupに出ることによって様々な視点を養うことができ,特に作ったものをどう魅せていくのかという重要さを知ることができました.何事もやればできる!
Imagine Cup は本当に魅力的な大会で、実際に出場してみて多くの学びがありました。 通常のハッカソンなどとは違ってこれだけ長い期間、チームで開発する機会というのは貴重な経験だと思います。 僕個人としてはMSPでチーム作りからコンセプト固め、開発、発表・デモまで一通りやりきったことが誇らしいです。
応援してくださった皆さん、本当に、本当に、ありがとうございました!!
連載3日目の明日は、Imagine Cup 2012世界大会で準優勝を果たした大川さんのインタビューを掲載します。
<大会の詳細はこちらから>