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マイクロソフトCEO サティア・ナデラ氏がImagine Cup2017優勝チームにメンタリングを実施

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マイクロソフトCEO サティア・ナデラ氏は、昨年度のImagine Cup世界大会で優勝を果たした、チェコ共和国のチーム『X.Glu』に対してメンタリングを実施しました。資金調達などを含む今後のプランについて、具体的なアドバイスが行われた模様です。

若年性糖尿病患者を支援する

 『X.Glu』が取り組んでいるのは、1型糖尿病患者の支援です。この疾患は膵臓のβ細胞が壊れてしまい、まったくインスリンが分泌されなくなってしまうものです。また20才以下の患者が多いことから「若年性糖尿病」とも呼ばれることがあり、治療法の確立も行われていないため、現在も世界中の多くの子供たちが苦しんでいます。患者は1日に何度も血糖値を測定し、体内のインスリンの量を調整しなければなりません。

ゲーム性を取り入れながら、血糖値をクラウド管理

 この問題に対して、『X.Glu』はモバイルアプリと専用グルコースメーターを開発することで患者の負担軽減に取り組みました。

 『X.Glu』の開発したグルコースメーターは、Bluetoothでスマートホンに接続され、血糖値を測定した時に、自動的にアプリに血糖値が送信されます。そして血糖値測定するごとにアプリ内でポイントがもらえるというゲームのような仕組みを作ることで、幼い子供でも億劫にならずに血糖値を測定することを可能にしました。

 また保護者のスマホからも、子供の健康状態をチェックすることができる仕組みを搭載し、病気の子供を持つ親の心理的な負担も軽減します。

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『X.Glu』が開発したアプリ

 これを開発し地元の施設で試したところ、患者から大きな反響を呼び、その後Imagine Cup 2017でも、その価値が認められ優勝を果たしました。

1人でも多くの患者の届ける

 先日開催されたサティア・ナデラ氏とのメンタリングでは、このソリューションを多くの患者に届けて行くためのプランなどが話し合われました。不調だったマイクロソフトを立て直したサティア氏から、製品化に向けて具体的なアドバイスが送られたそうです。

 これに合わせて、『X.Glu』の取り組みを紹介したビデオがマイクロソフトの動画放送プラットホーム「チャンネル9」で公開されました。世界大会から数ヶ月を経て、さらに進化したアプリの概要などが紹介されています。

 

 これから『X.Glu』の開発したソリューションが、どれだけ多くの若年性糖尿病患者の助けとなって行くのか。マイクロソフトの全力バックアップを受けた彼らの、今後の活躍が期待されます。

 またこのような充実した支援を受けることができるImagine Cupの2018年開会の申し込みは始まっています。興味のある方はこちらのページを参照し、締め切りに遅れないようにお早めにお申込みください。

 

<参考>

Making a difference for Type 1 diabetes—Meet Team X.Glu and their holistic solution for kids – Microsoft Imagine Blog

 

ABOUT- この記事を書いた人-

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田口 大智 @_taccho

2016年9月からMSPとして活動しています。日本マイクロソフト ディベロッパーエバンジェリズム統括本部でも9ヶ月間、マーケティングインターンをしていました。インターン終了後に渡米し、現在はMSPシアトルチームで活動中。

 

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